ABOUT
さまざまな物が簡単に手に入る時代だからこそ、
見えずらくなっている本質的な価値。
時代に左右されることのない、ほんものを見つけ出すには、
ときに昔を辿り、今を見つめ直すことが必要なのかもしれない。
私たちは新たな価値を伝えるためにも、
古いものと新しいものが入り混じる空間をつくりました。
READINGS
イギリス紳士が好んで身に着けることで有名な「シグネットリング」。
シグネットリングとはベゼルと呼ばれる(最もでっぱている部分)にイニシャルや紋章が刻まれているリングの事を指し、古くはそれをハンコのように押すことで認印のような役割を持っていました。
歴史がかなり古いことから、ときに最古の指輪とも呼ばれ、その起源は紀元前3500年ごろのメソポタミア文明が有力な説。
その頃はリングではなく表面を削って模様を付けた筒状のフォルムをしていたが、古代エジプト時代にはリング状になっており、すでに印鑑としての役割を果たしていたようです。
Pavel Hlava/パヴェル・フラヴァはチェコスロバキア時代に活躍した現代ガラス彫刻家のひとりです。
ミッドセンチュリー期にチェコスロバキアのガラス芸術家とともに、ガラスの芸術性を革新的な視点から見て、
現代ガラス芸術の新しいジャンルを牽引したパイオニアでもあります。
そして、彼女が行ったのはガラスを商業用と芸術品で分けるのではなく、
当時のガラスメーカーからは矛盾ともとれる、両立させたデザインを目指していました。
その革新的な商業的価値と美術的価値を組み合わせた作品は大きな成功をおさめ、
多くの賞をもらい、数々の美術館にコレクションがされるようになります。
そのひとつに、1957年に誕生した中心部が鮮やかに色付けされた一輪挿しがあります。